いちごこんにちは、ソムリエのいちごです。
中国といえば「白酒」というイメージが強いかもしれません。
でも実は今、ワイン市場が急激に伸びていて、世界でも注目される産地になりつつあります。
「中国のワインってどんな味?」「どこの産地が有名なの?」
そんな疑問を持つ初心者の方に向けて、この記事では 代表産地・注目ワイナリー・主要ぶどう品種 をわかりやすく紹介します。
中国ワインの特徴を知れば、ワイン選びの幅がぐっと広がりますよ。


社会人7年目のときに「田崎真也ワインサロン」でソムリエ対策講座を受講。
2002年 ソムリエ資格取得
2005年 シニアソムリエ資格取得
現在アカデミー・デュ・ヴァンの受講生。知識をブラッシュアップしつつ、ワインを学びたい人向けにこのサイトを運営。
中国ワインが注目される理由
中国はこれまで白酒のイメージが強い国でしたが、近年はワイン市場が急拡大しています。
国内のワイン消費量が増え、海外コンテストで受賞するワイナリーも登場。
「次の新しいワイン産地」として世界から注目が集まっています。
さらに、中国は国土が広く、乾燥地帯から冷涼地域まで多様な気候が存在します。
この環境の幅広さこそ、ユニークなワインが生まれる理由のひとつです。
主要産地|中国ではどこでワインがつくられている?
新疆(しんきょう)
昼夜の寒暖差が大きく、ブドウ栽培に理想的な土地。
しっかり熟した果実味の赤ワインが多く、厚みのある味わいが特徴です。
寧夏
最近もっとも注目されている産地。
標高が高く乾燥しており、カベルネ・ソーヴィニヨンが高品質に仕上がりやすい地域です。
山東省
海沿いで比較的温暖。
歴史あるワイナリーが多く、伝統的なワイン造りが根付いた地域です。
雲南
“標高の高いワイン産地” として話題。
爽やかな酸をもつエレガントな白ワインが生まれています。
知っておきたい中国の代表ワイナリー
張裕(チャンユー)
1892年に設立。古い歴史あるワイナリーです。
また1958年に張裕(チャンユー)ワイン製造大学を設立。中国のワイン産業のために多くの才能を訓練しました。
外国の優秀なワインメーカーを雇用し続け、外国のワインメーカーと協力し、国際的なワイン製造技術を学び、品質の高いワインを造り出しています。
規模、生産量ともに国内最大級で、初心者向けの飲みやすいラインアップが豊富です。
長城(チョウジョウ)
中国国内で幅広い層に親しまれているブランド。
1978年、東経115度の河北省沙城のサンガン川流域に隣接する土地が、中国で最初のワイン研究拠点となりました。
北緯40度の黄金ブドウ栽培地帯の周りにある万里の長城には、沙城淮湖盆地生産地域、寧夏回族自治区山岳生産地域、秦皇島自治山生産地域、ペングレイ海岸生産地域、新疆生産地域をカバーする5つの生産地域があります。
万里の長城桑干(サンガン)ワイナリー、万里の長城華夏ワイナリー、万里の長城タレントワイナリーなどの国内ワイナリーがあります。
長城桑干(サンガン)ワイナリーは1979年に誕生。その年、同社は中国で国際基準の技術で白ワインを生産し中国における新たなワイナリーの歴史を開きました。
2008年、長城葡萄酒有限公司は北京オリンピックの単独サプライヤーとなり、「超越2008」と名付けられた限定収蔵版ワインはスイス・ローザンヌ博物館に永久収蔵されました。
手に取りやすい価格帯から品質にこだわったシリーズまで豊富に展開しています。
王朝 王朝酒业
天津を本拠地におくワインメーカー。
王朝は、カベルネソーヴィニヨンや中国のブドウ園で栽培された他の有名なブドウを使用し王朝の有名な辛口赤ワインを生産しています。
王朝の辛口赤ワインは深紅色で、透明感があり、香り高く豊かなカベルネ・ソーヴィニヨンの風味を醸し出しています。
王朝の辛口赤ワインは、グループで最も売れている製品です。
日本ではまだあまり見かけなので、手に入り次第写真を掲載します。
ドラゴンエンブレム 龙徽葡萄酒 DRAGONSEAL
北京龍慧醸造株式会社は1910年に設立されました。
龙徽の製品は北京と中国の主要都市をカバーしており、その製品はフランス、ベルギー、米国、日本、ミャンマーを含む30以上の国と地域に輸出されています。
ヴェイロン 威龙葡萄酒
1982年に設立、オーガニックワインに力を入れている会社です。
農薬を使わない赤、白有機ワインを造っています。
オーストラリアにもぶどう園を持ち、世界に通用するワインの生産に励んでいます。
中国で栽培される主要ぶどう品種
国際品種
中国では世界的に有名な品種が多く栽培されています。
- カベルネ・ソーヴィニヨン:力強い赤ワインが主流
- メルロー:柔らかく、親しみやすいタイプ
- シャルドネ:産地によって表情が変わり、爽やか~リッチまで幅広い
中国独自の品種
世界的にも珍しい、土地に根付いた品種も魅力のひとつ。
- 竜眼(Longyan):白ワイン用。すっきり軽やか
- 玫瑰香(Meigui Xiang):赤ワイン用。華やかな香りが特徴
- 蛇龍珠
竜眼
ドラゴンアイとも呼ばれます。シャルドネやリースリングなどの国際品種に次いで、多く栽培されています。
果皮は薄紫色で薄く甘い香りのゲヴェルツトラミネールと似ているワインになります。
蛇龍珠
蛇龍珠(シャーロンジュー):中国語表記では蛇龙珠。日本語でスネークドラゴンボールと呼ばれます。
香りはカシス、ラズベリー、レッドベリー、コショウ、ピーマン、ハーブ、マッシュルームなど。
中国ワインの味わいの傾向と特徴
赤ワイン
濃厚で果実味がしっかりしたタイプが多く、熟したベリーやスパイスの香りが特徴。
白ワイン
軽めで飲みやすいものから、ミネラル感のある辛口まで幅広いスタイル。
スパークリングワイン
爽やかでカジュアルに楽しめるタイプが増えています。
日本で中国ワインを楽しむコツ
選ぶポイント
- 寧夏や新疆など、産地で選ぶ
- カベルネ系の赤は安定した品質
- 初心者はシャルドネや龍眼の白が飲みやすい
初心者におすすめのタイプ
果実味豊かでやさしい味わいのものが◎
普段の食事にも合わせやすいので、気軽に楽しめます。
まとめ|中国ワインはこれからもっと面白くなる!
中国ワインは、まさに今成長の真っ只中。
産地の個性もワイナリーの特徴も多様で、知れば知るほど面白いジャンルです。
「次に試す国はどこにしよう?」と考えている方には、ぜひ注目してほしいワインのひとつ。
きっとあなたのワイン選びの幅を広げてくれますよ。










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